外壁塗装で使用される
塗料の特徴と種類について
シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料など種類の多さゆえにどの塗料を選ぶのがベストなのか、余計に悩むようになってしまうケースはよくあります。
実はこの「シリコン」「フッ素」というのは塗料の材料として使われている合成樹脂を指しており、塗料の耐久性を決定する非常に重要な要素となります。※無機塗料は無機物を主成分とした樹脂が塗膜を形成します。
そこでまずは塗料の種類についてわかりやすく分類してみて、弊社で扱っている塗料などの耐用年数などを照らし合わせながらご紹介させていただきます。
シリコン塗料
シリコン塗料は外壁塗装において一番使用されている種類と言えます。
低コストかつ耐用年数もそれなりに長いことから、数多くの支持を得てきました。
約70%の外壁塗装で使用される塗料の種類というデータが、シリコン塗料のコストパフォーマンスの良さを物語っています。
耐用年数 | 10年~13年程度 |
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ラジカル制御型塗料
ラジカルを簡単に説明すると、塗料の樹脂や顔料にダメージを与えることで塗膜の劣化を引き起こしてしまう物質です。
ほどんどの塗料に含まれる顔料の「酸化チタン」が紫外線を吸収することでラジカルは発生します。
そのラジカルの発生を抑制する機能を持たせることで塗膜の劣化を遅らせ、塗料としての耐用年数を延ばせるのがラジカル制御型塗料の特徴となります。
耐用年数 | 12年~15年程度 |
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フッ素塗料
高価な塗料に分類される種類ではあるものの、耐用年数が長いため頻繁に塗り替えができないビルやマンションといった建物に利用され、耐候性と寿命の長さがしっかりと証明されています。その実績からスカイツリーの塗装にも使われました。
近年では選びやすい価格帯の商品が増加し、一般住宅の外壁塗装に使用される機会も増えています。
耐用年数 | 15年~20年程度 |
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無機塗料
紫外線や雨水の影響を受けない無機物を主成分とした樹脂が用いられているため、これまでご紹介した塗料の種類の中でも耐候性が群を抜いて高く、耐用年数が20年以上のとにかく高耐久な塗料です。
無機と有機のシリコン結合の良いところを組み合わせています。
耐用年数 | 20年~25年程度 |
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水性塗料と油性塗料の違い
例えばシリコン塗料でも「水性」と「油性」が存在するように、塗料は希釈剤に水を使用するのか、それともシンナーなどの溶剤で薄めるのかによっても特徴が異なります。
ここでは具体的に「水性」と「油性」の違いや、それぞれの特徴について見ていきたいと思います。
合成樹脂 | アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素といった塗料の主成分で、塗料の性質や耐久性を左右します。 |
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顔 料 | 塗料の色を決定する原料です。 その中でも落ち着いた色調の無機顔料(鉱物顔料)と色彩豊かで鮮やかな発色が得意な有機顔料に種類が分かれ、その違いは耐候性や価格にも関わります。 |
添加剤 | 塗料の品質を安定させるための成分です。 例えばたれ防止、気泡痕跡発生防止、防カビ・防腐などの機能を追加してくれています。 |
こうした3つの成分で作られている塗料ですが、そのままでは外壁塗装で使用する状態になっていないため、「水」か「溶剤」のどちらかを混ぜることで希釈する必要があります。この時、希釈材として水を使用する塗料を「水性塗料」、シンナーなどの溶剤を使用する塗料を「油性塗料」と言います。
1型液、2型液とは?
塗料の事を調べていくと、「1液型と2液型がある」という説明を見かけたことがありませんか?
1液型か、2液型か、そこまでお客様自身でお選びいただくことは基本的にありませんが、塗料の性質を理解するには役立つ知識ですので、詳しく解説したいと思います!
塗料(主材)と硬化剤が別々になっており、使用時に主材と硬化剤を混ぜて使用するものを2液型と言います。
塗装直前に硬化反応を引き出すことで強固な塗膜を作ることが可能であり、塗装可能な材質の範囲が幅広いというメリットがあります。ただ、1液型と比較すると使用する分に応じて硬化剤を混ぜる手間や、数時間で固まりきってしまうために作り置きや保存が効かない点がデメリットとなります。
塗料は艶ありがいいの?艶なしがいいの?
外壁塗装を検討する際には、耐用年数や塗料が持つ機能も気になりますが、やはり見た目が一番気になるという方も多いのではないでしょうか?
「我が家には何色が似合うだろう?」と美しくなったご自宅を想像すると嬉しい気持ちになりますよね。
ですが、見た目や印象を決定づけるのは色だけではありません。
「塗料の艶」も重要な要素なのです。
